果物

梨の魅力を味わう!特徴・産地・旬・美味しい食べ方は?

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こんにちは、ノブおです。

今日は、梨の魅力についてお話ししたいと思います。

梨は、甘くてジューシーな果物で、夏から秋にかけて旬を迎えます。
梨には、さまざまな特徴や産地がありますが、それらを知っていると、もっと美味しく楽しめると思いませんか?

そこで、このブログでは、梨の特徴・産地・旬・美味しい食べ方についてご紹介します!

梨好きの方も、これから梨を食べてみたい方も、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

梨について

梨は、バラ科ナシ属の植物で、果物として食用にされるその果実のことです。
主なものとして、
和なし(日本なし、Pyrus pyrifolia var. culta)
中国なし(P. bretschneideri)
洋なし(西洋なし、P. communis)

の3つがあり、食用として世界中で栽培されています。

歴史

梨の原産地は中国南西部で、約7000年以上前に発生したと考えられています。
日本には古墳時代に渡来人とともに渡ってきたとされ、日本の野生種と交配して「和なし」が誕生しました。
日本書紀にも梨の名前が登場し、持統天皇が栽培を奨励したと記されています。

江戸時代には栽培技術が発達し、100を超す品種が果樹園で栽培されていました。
明治時代には千葉県松戸市で「二十世紀」が、神奈川県川崎市で「長十郎」が発見され、その後長らくナシの代表格として盛んに生産されるようになりました。
昭和時代には「幸水」「新水」「豊水」の3品種(三水)が登場し普及しました。

梨の歴史は長くて深いですね。色々な品種や味を楽しみたいですね。

見た目

梨は、球形卵形リンゴ形など様々な形をしています。
一般的には、直径10~18cmほどの大きさですが、品種によってはもっと小さかったり大きかったりします。
表皮の色も品種によって異なり、黄色黄緑色赤みがかった色などがあります。

梨の見た目でおいしさを判断するには、以下のポイントに注意しましょう。

  • 軸が太くてしっかりしている
    軸が細いと収穫時期が早すぎた可能性があります。
  • 果皮の色ムラが少なくて均一な色合いの
    色ムラが多いと熟しすぎたり傷んだりしている可能性があります。
  • 横にふくらんで幅広
    縦長のものよりも甘みが強いと言われています。
  • 重さがあってずっしりとしたもの
    重さがあると果汁が多くてみずみずしいです。
  • 表面に白い粉が付いている
    白い粉は果実を乾燥から守る天然のワックスで、粉が多いほど新鮮です。

梨の見た目は品種や栽培方法によって変わりますが、上記のポイントを参考にしておいしい梨を選んでみてくださいね。

名前の由来

梨の名前の由来には、いくつかの説があります。

最も有力なのは果肉が白いことから「なかしろ(中白)」略されて「ナシ」になったとする説です。

他にも以下のような説があります。

  • 風があると実らないことから「かぜなし(風無し)」で、「ナシ」になったとする説
  • 果実の中心が酸っぱいことから「なす(中酸)」が転じたとする説
  • 漢語の「梨子(らいし)」の転じたものとする説
  • 「あまし(甘し)」や「ねしろみ(性白実)」から、「ナシ」になったとする説

また、梨の品種によっても名前の由来は異なります。
例えば、新高梨は、新潟県が産地の「天の川」という梨と、高知県が産地の「今村秋」という梨が両親なので、県名の頭文字をそれぞれ組み合わせて「新高梨(にいたかなし)」になったとされます。

梨の名前は品種や地域によって変わりますが、どれもおいしくて魅力的ですね。

品種

梨の品種は、果皮の色や果肉の食感、甘みや酸味などで分類されます。
一般的には、果皮が茶色くてざらざらした「赤梨」と、果皮が緑色でつるつるした「青梨」の2種類に大別されます。

以下に、梨の代表的な品種をいくつか紹介します。

赤梨
  • 幸水(こうすい)
    赤梨の中でも古くからある品種で、果皮は緑と茶色の中間色です。果肉は軟らかくて甘みが強く、ジューシーです。
  • 豊水(ほうすい)
    幸水と同じ系統の品種で、果皮は茶色がかっています。果肉はやや硬めで、甘みと酸味のバランスが良いです。
  • 新高(にいたか)
    大玉で重さが1kgにもなることもある品種です。果肉はやや硬めで、甘みと酸味が強くて爽やかです。
  • 南水(なんすい)
    長野県で主に栽培されている品種で、果皮は赤みが強くて光沢があります。果肉はやわらかくて甘みが強く、香りも良いです。
  • 恵水(めぐみ)
    茨城県が育成したオリジナル品種で、果皮は赤みが強くて美しいです。果肉はやわらかくてジューシーで、甘みと酸味のバランスが良いです。
青梨
  • 二十世紀(にじっせいき)
    青梨の代表品種で、鳥取県を中心に栽培されています。果肉はなめらかでさっぱりとした甘みがあります。
  • ゴールド二十世紀(ごーるどにじっせいき)
    二十世紀の突然変異種で、果皮は黄色くて光沢があります。果肉は二十世紀よりもやわらかくて甘みが強く、香りも良いです。
  • 新興(しんこう)
    新潟県農事試験場で育成された品種で、二十世紀と同じ系統です。果肉は二十世紀よりも硬めで、甘みと酸味が強くて爽やかです。
  • かおり
    神奈川県で誕生した品種で、二十世紀と同じ系統です。果肉は二十世紀よりも軟らかくてジューシーで、甘みと酸味のバランスが良いです。
  • 加賀しずく(かがしずく)
    石川県農林総合研究センターで育成された品種で、二十世紀と同じ系統です。果肉は二十世紀よりもやわらかくてジューシーで、甘みと酸味のバランスが良いです。

産地

まず農林水産省の2020年のデータをもとに、日本の梨の生産量TOP5を表にしてお伝えします。

順位都道府県生産量(トン)全国シェア
1位千葉県18,20010.7%
2位長野県13,6008.0%
3位茨城県13,4007.9%
4位福島県12,9007.6%
5位栃木県11,2006.6%
2020年農林水産省 出典

梨は沖縄県以外の46都道府県で生産されていますが、特に関東地方と九州地方で栽培が盛んです。
そして、品種によっても旬の時期や味わいが異なります。

表にはランクインしていませんが、鳥取県も梨の産地としては有名です。
特に、「二十世紀梨」は酸味と甘さのバランスが良く、シャキッとした触感で人気の品種です。

そして、今回は上位TOP3の産地について少しだけ深堀していきましょう。

千葉県

千葉県の梨の産出額は全国1位で、本県を代表する特産品の一つです。

千葉県は消費地に近いため、収穫して間もない鮮度の高い梨をいち早く首都圏に届けられます。
また、完熟に近い状態で収穫することで、本来の甘さを十分感じられる梨を出荷できます。

幸水や豊水をはじめとする赤梨系や二十世紀や秋満月(あきみつき)などの青梨系など、多くの品種が栽培されています。
そして、7月下旬から10月上旬まで、時期によって出回る梨の品種が替わりますので、様々な味を楽しむことができます。

直売も市場出荷も盛んであり、市川市大町の直売街道や鎌ケ谷市梨業組合産直部会に象徴される直売・宅配や観光もぎ取り園などで多く販売されています。
大町梨街道↓

千葉県内の梨の産地をいくつか挙げてお伝えします。

  • 市川市
    梨の栽培は江戸時代から始まり、市町村別産出額がトップクラスの梨の一大産地です。市川の梨や船橋のなし、しろいの梨などが地域団体商標として登録されています。
  • 鎌ケ谷市
    梨の栽培は明治時代から始まり、現在では約200戸の農家が約100ヘクタールで栽培しています。
  • 白井市
    白井中央梨選果場による市場出荷が盛んで、幸水や豊水などの品種が販売されています。
  • 松戸市
    二十世紀という品種は松戸市で発見されたもので、現在でも栽培されています。
  • いすみ市
    温暖な気候を生かした簡易被覆栽培による早期出荷が特徴で、幸水や豊水などの品種が販売されています。

長野県

長野県は日本の中でも有数のフルーツ王国で、梨も多くの品種が栽培されています。
その中でも、長野県で生まれたオリジナル品種が「南水(なんすい)」という梨です。

南水は、昭和48年に長野県南信農業試験場で「新水」と「越後」という品種を交配して育成されました。
そして、新水は果実が大きく甘い梨で、越後は貯蔵性に優れた梨でした。
その両方の特徴を受け継いだ南水は、果汁が多く、糖度が14〜15%と非常に甘い梨です。
また、日持ちが良く、冷蔵で3ヶ月、氷温貯蔵で6ヶ月ほど持ちます。

南水は平成2年に品種登録されました。
その名前は、育成地の南信農業試験場の「南」と父親の新水の「水」から取りました。
また、全国的に栽培されている幸水や豊水などと肩を並べることや、南信地域や南アルプスの清涼さや崇高さもイメージしたそうです。
収穫期は9月下旬から10月上旬頃です。

南水以外の主な品種は、「二十世紀」「サンセーキ」「幸水」「豊水」「ラ・フランス」などです。

梨の産地として特に有名なのは、南信地方です。
南信地方は伊那谷を中心とした地域で、古くから梨の栽培が盛んでした。
南信地方で生まれたオリジナル品種「南水」は、日本ナシで登録品種となった初めての品種です。

梨の栽培が盛んな地域は以下の通りです。

  • 南信地方(JAみなみ信州、JA上伊那)
  • 小布施町
  • 安曇野市
  • 佐久市
  • 松本市
  • 伊那市

茨城県

茨城県は、江戸時代から梨栽培の歴史がある、日本で最古の梨産地のひとつでもあります。
そして、昼夜の寒暖差の大きい気候と、豊かな水、恵まれた土質が梨の栽培に適しています。

茨城県では、7月上旬から10月上旬にかけて、さまざまな品種が栽培されています。
そして、主な品種は、「幸水」「豊水」「あきづき」「新高」「にっこり」などです。

また、平成23年(2011年)12月に品種登録された県オリジナル品種「恵水」もあります。
そして、恵水は糖度が高く酸味が少ない大玉の梨で、冷蔵貯蔵すると3か月の長期保存が可能です

下妻市では、「下妻甘熟梨」という完熟状態で出荷される幸水が販売されています。
これは、光センサーにより糖度選別した特選品で、高い糖度と風味、シャリ感が魅力です。

茨城県の主な梨の産地は以下の通りです。

  • 筑西市
  • 下妻市
  • かすみがうら市
  • 石岡市
  • 土浦市

食べ方

梨の食べ方はやはり皮をむいて生で食べる一択でしょう!
それでは、おいしく食べるためにどうしたらいいのか、いくつか調べたものを書いていきますね。

以下の4つの手順を守ると良いそうです。

  1. おいしい梨を選ぶ
    梨は色が大事なポイントです。
    緑色だと未熟で硬く、黄色からオレンジ色だと熟して甘くなります。
    また、表面がつるつるしているものや、重さがあるものを選ぶと良いです。
  2. 適切に保存する
    梨は常温で4~5日程度、冷蔵庫の野菜室なら1週間~10日程度保存できます。
    ただし、冷やしすぎると甘みを感じなくなってしまうので、食べる30分前くらいに冷やすか、冷蔵庫から出して常温に戻してください。
  3. 皮を薄くむく
    梨は実の中心から外側に向かって甘みが強くなっているので、皮ギリギリのところが一番おいしいです。
    皮はできるだけ薄くむきましょう。
    また、芯は深めに切り落としてください。
  4. 下の方から食べる
    梨は下(ヘタがない)方が糖度が高いと言われています。
    そのため、保存するときは逆さまに置いておくと全体に甘みが広がります。輪切りにして上と下で味の違いを確かめてみるのも面白いです。

梨の栄養価

梨は水分が多く、低カロリーで食物繊維やカリウムなどの栄養素が豊富な果物です。

そして、以下の表は、日本梨の可食部100gあたりの主な栄養成分を示しています。

栄養成分1日の目安量に対する割合
エネルギー38kcal1.9%
水分88g-
タンパク質0.3g0.6%
脂質0.1g0.2%
炭水化物11.3g4.2%
食物繊維0.9g5%
ナトリウム微量-
カリウム140mg7%
カルシウム2mg0.3%
マグネシウム5mg1.7%
リン11mg1.6%
微量-
亜鉛0.1mg1.4%
0.06mg8.6%
マンガン0.04mg4.4%
ビタミンA微量-
ビタミンD微量-
ビタミンE0.1mg1.3%
ビタミンK微量-
ビタミンB10.02mg2%
ビタミンB2微量-
ナイアシン0.2mg1.8%
ビタミンB60.02mg2%
ビタミンB12微量-
葉酸6μg3%
パントテン酸0.14mg3.5%
ビオチン0.5μg-
ビタミンC3mg5%

梨の効能

梨に含まれる栄養素には、さまざまな効能があります。

以下に、代表的なものをいくつか紹介します。

  • 疲労回復
    梨にはアスパラギン酸やクエン酸、リンゴ酸といった有機酸が含まれています。
    そして、これらはエネルギー代謝を促進し、乳酸を分解して疲労回復に役立ちます。
  • 消化促進
    梨にはプロテアーゼという消化酵素が含まれています。
    これはタンパク質を分解して消化を助ける働きがあります。
    そして、食後の胃もたれや消化不良を防ぐ効果があります。
  • 便秘改善
    梨には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランスよく含まれています。
    不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を活発にし、水溶性食物繊維は便の水分量を調節します。
    また、梨にはソルビトールという整腸作用のある成分も含まれています。
    そして、これらの相乗効果で便通を改善し、大腸がんの予防にもなります。
  • 高血圧予防
    梨にはカリウムが豊富に含まれています。
    そして、カリウムはナトリウムの排出を促進し、血圧を下げる効果があります。
    また、カリウムは心臓や筋肉の正常な働きにも必要なミネラルです。
  • むくみ改善
    梨に含まれるカリウムには利尿作用もあります。
    そして、余分な水分や老廃物を排出することで、むくみを解消する効果があります。

以上、梨の栄養価について詳しくお伝えしました。
梨は夏バテや便秘、高血圧などに効果的な果物です。

まとめ

梨は、甘くてジューシーな果物です。
そして、様々な種類や産地があり、旬の時期にはスーパーや直売所で見かけることができます。
梨の魅力を味わうには、新鮮なものを選んで、皮をむいてそのまま食べるのがおすすめです。
また、上記には書いていませんが、サラダやスムージー、パイやケーキなどにも使えます。

そして、梨は栄養価も高く、ビタミンCや食物繊維が豊富です。

このブログでは、梨の特徴や産地、旬について紹介しました。
梨の季節になったら、ぜひお試しください!

他にも、同時期旬を迎える桃やブドウについても記事にしています!
もしよかったらそちらもご覧ください!
桃→https://nobuo-everyday.com/2023/07/08/momo/
ブドウ→https://nobuo-everyday.com/2023/07/10/budou/

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