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日本のソウルフード【うどん】の歴史・魅力・種類

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日本には、さまざまな麺料理がありますが、その中でも特に人気が高いのがうどんです。
今回は日本のソウルフード【うどん】の歴史・魅力・種類について余すことなくご紹介していきます!

うどんは、日本人にとって馴染み深く、ソウルフードと言っても過言ではありません。

しかし、うどんは単に一種類の料理ではありません。
各地には独自のうどん文化があり、麺の太さやコシ、つゆの味や具材など、さまざまな種類や味が楽しめます。
例えば、讃岐うどんはコシが強くて太い麺で、つゆはさっぱりとしたものが多く、稲庭うどんは細くて白いうどんで、つゆは濃厚で甘辛いものが多いです。
他にも、伊勢うどんやきしめんなど、地域ごとの特色あるうどんが多数あります。

では、このうどんはいつから日本に存在し、どのように発展してきたのでしょうか。
また、うどんにはどのような魅力があるのでしょうか。

このブログを読めばあなたもソウルフードうどんの歴史・魅力・種類に詳しくなることができるでしょう!

うどんの歴史

このうどんはいつから日本に存在し、どのように発展してきたのでしょうか。
ここでは、うどんの歴史について紹介します。

中国から伝来した「混飩」がルーツ?

まず、うどんの起源には諸説あります。
今回は最も有力と言われる説を一つご紹介します。

うどんは、遣唐使が中国から伝えた「混飩(こんとん)」がルーツだというものです。
混飩とは、小麦粉で肉や野菜などの具を包んだ団子状のもので、ワンタンに近いものです。
この混飩が日本で変化し、麺だけにしたものがうどんの始まりと考えられています。

平安時代から室町時代にかけて「索麺」「截麦」「饂飩」などと呼ばれる

奈良時代から平安時代にかけては、「索麺(さくめん)」と呼ばれる細い麺が存在していました。
これは中国から伝来した「索餅(さくへい)」という小麦粉を練って蒸したものを細く切ったもので、現在の素麺や冷麦に近いものです。
索餅は神事や祝儀などで用いられる神聖な食べ物でしたが、索麺は庶民にも広まりました。

室町時代になると、「截麦(きりむぎ)」と呼ばれる太い麺が登場します。
これは小麦粉を水で練って板状にし、包丁で切ったものです。
截麦は温かくして食べる「温麦」と冷やして食べる「冷麦」に分けられました。
温かくして食べる場合は、塩や胡椒などで味付けした水で煮て食べました。

また、南北朝時代から室町時代にかけて、「饂飩(うどん)」という言葉も現れます。
「庭訓往来」や「節用集」などの文献にその名が見られます。
饂飩は、混飩から具を抜いたものと考えられており、截麦と同様に温かくしても冷やしても食べられました。
截麦よりも柔らかく煮込んだもので、截麦は硬めに茹でたものという違いがありました。

江戸時代に全国的に普及し、地域ごとの特色が生まれる

うどんは全国的に普及し、庶民の主食として定着しました。
江戸では「うんどん」と呼ばれることもあり、屋台や店舗が多く出現しました。
うどんは、蕎麦よりも安価であり、栄養価も高かったため、人気がありました。
また、うどんは祝い事や縁起物としても重視されました。
例えば、「年越しうどん」は長寿を願って年末に食べる風習、
「赤飯うどん」は赤飯と一緒に祝い事に振る舞われる料理でした。

江戸時代には、各地で独自のうどん文化が発展しました。
例えば、讃岐うどんは、四国の讃岐地方で空海が伝えた製粉技術を基に作られたという伝説があります。
讃岐うどんは、小麦粉を水で練って伸ばし、切った後に手でこねてコシを出すのが特徴です。
また、稲庭うどんは、秋田県の稲庭地方で作られる細くて白いうどんです。
稲庭うどんは、小麦粉を水で練って伸ばし、切った後に乾燥させるのが特徴です。
他にも、伊勢うどんやきしめんなど、地域ごとの特色あるうどんが多数あります。

以降も日本人のソウルフードとして愛され続ける

明治以降も、うどんは日本人のソウルフードとして愛され続けました。
明治時代には洋風のカレーうどんや肉うどんなどが登場しました。
大正時代には関東大震災の影響で蕎麦不足となり、代わりにうどんが流行しました。
昭和時代には戦争の食糧難で、うどんの質が低下しましたが、戦後に復興しました。
また、昭和時代には乾麺や冷凍麺などのインスタント食品が普及しました。
平成時代には讃岐うどんブームが起こり、全国各地で讃岐風のうどん店が増えました。

現在では、日本だけでなく海外でも人気のある料理となっています。
また、欧米でも「うどん」と呼ばれていますが、日本のうどんとは異なる特徴があります。
例えば、麺は太くて柔らかく、つゆは濃厚で甘辛いものが多いです。
また、具材にはチーズやベーコンなどの洋風のものが使われることもあります。
日本のうどんとは違った味わいを楽しめます。

うどんは、明治以降も日本人のソウルフードとして愛され続けてきました。
各地には独自のうどん文化があり、さまざまな種類や味が楽しめます。

うどんの魅力

前項ではうどんの歴史について紹介しました。
うどんは、奈良時代から日本に伝わり、江戸時代に全国的に普及し、明治以降も日本人のソウルフードとして愛され続けてきました。

各地には独自のうどん文化があり、さまざまな種類や味が楽しめます。
では、次章では、うどんの魅力について紹介します。

うどんは、日本人にとって馴染み深い食べ物ですが、その魅力は何でしょうか。
ここでは、うどんの魅力を以下の三つの観点から紹介します。

  • つるつるとした食感とコシのある食べ応え
  • さまざまな食べ方やアレンジができるバリエーションの豊富さ
  • 全国各地に存在するご当地うどんの多彩さ

つるつるとした食感とコシのある食べ応え

うどんの最大の魅力は、やはりその食感です。
小麦粉を練って作られた麺は、つるつるとしたのど越しが良く、噛むとコシがあります。
コシとは、麺が弾力性や強度を持っていることを表します。
コシがあるということは、麺が噛み切りにくく、より長く味わえるということです。
また、コシがあるということは、麺が水分を吸収しにくく、茹でても伸びにくいということです。
これは、小麦粉の中に含まれるグルテン(たんぱく質)が強い網目状の構造を作っているからです。
グルテンは水分や空気を閉じ込めて膨らみますが、それを抑えて弾力性を高めるために、うどんはよく練ったりこねたりします。
また、茹でる際にも水温や時間を調節してコシを出します。

コシの強さや太さは、うどんによって異なります。
例えば、讃岐うどんはコシが強くて太い麺で有名ですが、これは讃岐地方の気候や水質が関係しています。
讃岐地方は冬でも寒くならず乾燥しており、水も硬水です。
このような条件下で作られた小麦粉はグルテンが強くなります。
また、讃岐うどんは手でこねてコシを出すことも特徴です。
一方、稲庭うどんは細くて白いうどんで有名ですが、これは稲庭地方の気候や水質が関係しています。
稲庭地方は冬になると寒くなり湿度も高くなります。水も軟水です。
このような条件下で作られた小麦粉はグルテンが弱くなります。また、稲庭うどんは乾燥させて保存することも特徴です。

さまざまな食べ方やアレンジができるバリエーションの豊富さ

うどんのもう一つの魅力は、さまざまな食べ方やアレンジができるバリエーションの豊富さです。
うどんは、温かいつゆや冷たいつゆにつけて食べるだけでなく、天ぷらやお餅などの具材をのせたり、カレーや味噌などのスープで煮込んだりすることもできます。
また、うどん自体があっさりしてクセのない食べ物なので、どんな味でも合わせられます。
例えば、パスタの代わりにカルボナーラ風にしたり、チーズやベーコンを加えた洋風のうどんもおいしいです。
好きなように様々なアレンジができるというのも、うどんの魅力です。

全国各地に存在するご当地うどんの多彩さ

うどんのさらにもう一つの魅力は、全国各地に存在するご当地うどんの多彩さです。
日本には、全国各地にその土地の特色を反映した名物うどんがあります。
例えば、山形県のひっぱりうどんは、茹でたうどんを鯖缶や納豆などと混ぜて食べるシンプルな料理です。
群馬県の水沢うどんは、日本三大うどんの一つで、冷たいざるうどんとして食べることが多いです。
愛知県の味噌煮込みうどんは、愛知県名物の八丁味噌を使った濃厚なスープで食べる鍋焼きうどんです。
大阪府のかすうどんは、牛のホルモンを素揚げした油かすがのったうどんです。
大分県のだご汁は、平たい麺や団子状の麺を味噌または醤油仕立てのスープで食べる料理です。
これらはごく一部で、日本全国にはまだまだ美味しいうどんがたくさんあります。

全国各地に存在するご当地うどんの多彩さという三つの魅力を持っています。

次の章では、うどんの種類やご当地うどんについて紹介します。

うどんの種類

前項までに、うどんの歴史と魅力について紹介しました。
では、最後にうどんの種類について紹介します。
日本には、全国各地にその土地の特色を反映した名物うどんがあります。
ここでは、その中から代表的なものをいくつか紹介します。

ご当地うどんの名前とその特徴をわかりやすく簡単にまとめた表も添付します。

代表的なご当地うどん

讃岐うどん(香川県)

香川県を代表する名物です。
讃岐うどんは、小麦粉を水で練って伸ばし、切った後に手でこねてコシを出すのが特徴です。
麺は太くて弾力性があります。
讃岐うどんは、温かいかけうどんやざるうどんだけでなく、釜揚げうどんやぶっかけうどんなどの食べ方もあります。
讃岐うどんは、香川県内だけでなく全国各地で人気があります。

稲庭うどん(秋田県)

秋田県を代表する名物です。
稲庭うどんは、麺は細くて白くてしなやかです。
冷たいざるうどんや温かいかけうどんだけでなく、きりたんぽ鍋やだし巻き卵などの料理にも使われます。
また、具材には鶏肉や椎茸などが使われます。
稲庭うどんは、秋田県内だけでなく全国各地で人気があります。

伊勢うどん(三重県)

三重県を代表する名物です。伊勢うどんは、小麦粉を水で練って作られた太くて柔らかい麺です。
伊勢うどんは、溜まり醤油の濃いツユをからめて食べます。
そして、ツユはカツオや昆布のだしを使い、見た目より味はまろやかです。
また、具材には揚げ玉や卵焼きなどが使われます。伊勢神宮の参拝客にも人気のうどんです。

他にもたくさんのご当地うどん!

かすうどん(大阪府)

大阪府を代表する名物です。かすうどんは、牛のホルモンを素揚げした油かすがのったうどんです。
油かすは、醤油や砂糖などで甘辛く味付けされています。
かすうどんは、麺はやわらかくてつるっとした食感で、だしはさっぱりとしたものが多いです。
また、具材にはネギや生姜などが使われます。
コラーゲンたっぷりなので、女性にも嬉しい一品です。

だご汁(大分県)

大分県を代表する名物です。
だご汁は、平たい麺や団子状の麺を味噌または醤油仕立てのスープで食べる料理です。
麺は小麦粉や米粉などで作られます。
そして、鍋料理として食べることが多く、具材には豚肉や野菜などが使われます。
また、地域によってはカレー味やトマト味などのアレンジもあります。

水沢うどん(群馬県)

水沢うどんは、群馬県にある伊香保温泉から4kmほどの距離にある水澤寺の周辺の水沢うどん街道で食べられます。
コネ・伸ばし・寝かせを繰り返した麺はコシと弾力があります。
味はしょうゆだれやごまだれなど、店舗によって違いがあります。

おっきりこみ(群馬県)

群馬県を代表する郷土料理です。
小麦粉を水で練って伸ばし、手でちぎって作った平たくて厚めの麺を味噌仕立てのスープで煮込む料理です。
そして、麺はもちもちとしています。
具材には豚肉や野菜などが使われます。おっきりこみは温かいものが一般的です。

ひもかわうどん(群馬県)

ひもかわうどんは、群馬県桐生市の郷土料理です。
一般的なうどんとは形が異なり、平たいことから平打ちうどんとも呼ばれています。
麺の幅は5.0mmから15cmを超えるものまで様々なものが存在します。
群馬県の桐生市では郷土料理のひとつとして扱われており、極端に長いものや幅が広いものが名物となっています。

武蔵野うどん(埼玉県・東京都)

埼玉県と東京都の一部で食べられるうどんです。
一般的なうどんよりも太く、色はやや茶色がかっている。加水率は低く塩分は高めである。
コシがかなり強く、食感は力強い物でゴツゴツしています。

吉田うどん(山梨県)

山梨県富士吉田市の名物です。
そして、麺は太くてコシが強いです。日本一硬いうどんとも言われいています。
吉田のうどんは、温かいつゆで煮込んで食べます。
汁は煮干や椎茸の出汁がよく用いられております。
また汁に具として細切りや輪切りのニンジンやシイタケが多い。

氷見うどん(富山県)

富山県氷見市の名物です。
そして、麺は細くて白くてしなやかです。
氷見うどんは、冷たいざるうどんや温かいかけうどんだけでなく、カレー味やトマト味などのアレンジもあります。
また、具材にはアサリやワカメなどが使われます。

味噌煮込みうどん(愛知県)

愛知県を代表する郷土料理です。
太くて柔らかい麺を味噌仕立てのスープで煮込む料理です。
そして、スープは赤味噌ベースでカツオや昆布のだしを使います。
味噌煮込みうどんは温かいものが一般的です。
また、具材には豚肉やネギやシイタケなどが使われます。

豊橋カレーうどん(愛知県)

愛知県豊橋市の名物です。
豊橋カレーうどんは、太くて柔らかい麺をカレー仕立てのスープで食べる料理です。
そして、スープはカレールーと醤油ベースでカツオや昆布のだしを使います。
具材にはウズラの卵や福神漬けなどが使われます。

ガマゴリうどん(愛知県)

愛知県蒲郡市の名物です。
ガマゴリうどんは、細くて白い麺を醤油ベースのスープで食べる料理です。
また、スープはカツオや昆布のだしを使います。具材にはアサリやワカメなどが使われます。

地域ご当地うどん特徴
香川県讃岐うどんコシが強くて太い麺
秋田県稲庭うどん細くて白くてしなやかな麺
三重県伊勢うどん太くて柔らかい麺と濃いツユ
大阪府かすうどん油かすがのったやわらかい麺
大分県だご汁平たい麺や団子状の麺と味噌または醤油仕立てのスープ
群馬県水沢うどんコシと弾力がある麺としょうゆだれやごまだれなどのつゆ
群馬県おっきりこみ手でちぎった平たくて厚めの麺と味噌仕立てのスープ
群馬県ひもかわうどん幅広くて薄くてコシが強い麺と温かいつゆ
埼玉県・東京都武蔵野うどん太くてゴツゴツした麺
山梨県吉田うどん太くてコシが強い麺と温かいつゆ
富山県氷見うどん細くて白くてしなやかな麺と冷たいざるうどんや温かいかけうどんなど
愛知県味噌煮込みうどん太くて柔らかい麺と味噌仕立てのスープ
愛知県豊橋カレーうどん太くて柔らかい麺とカレー仕立てのスープ
愛知県ガマゴリうどん細くて白い麺と

全国のご当地うどんが載っているサイトがあります。
そちらも参考にしてみてください!
うどんミュージアム

まとめ

うどんは、奈良時代から日本に伝わる伝統的な麺料理で、江戸時代には庶民の食べ物として広まりました。
明治以降も日本人のソウルフードとして愛され続けており、現在では全国各地にその土地の風土や文化を反映した名物うどんが存在します。

このブログでは、その中から代表的なものをいくつか紹介しています。
全国各地のご当地うどんは、麺の太さや形状、製法や乾燥方法、つゆや具材などに違いがあります。
それぞれに個性がありますが、共通していることは、その土地で生産された小麦粉や水を使って作られていることです。
また、その土地で採れた食材や特産品を具材に使っていることも多いです。

そして、それぞれのご当地うどんの名前とその特徴をわかりやすく簡潔にまとめた表も添付しています。
この表を見れば、一目で全国各地のご当地うどんの違いが分かります。

うどん好きな方はもちろん、うどんに興味がある方や旅行先でご当地うどんを食べたい方にもおすすめです。

このブログを読めば、日本全国のご当地うどんの魅力に触れることができます。

このブログでは他にも様々な食に関する記事を書いてます!
そば→https://nobuo-everyday.com/2023/07/22/jp-soba/
カレーライス→https://nobuo-everyday.com/2023/07/20/curry-rice/

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