こんにちわ、ノブおです。
醤油は日本の食文化に欠かせない調味料です。
そして、その種類は豊富で、地域によっても特徴が異なります。
また、醤油の違いを知ることで、料理の味付けや食べ方の幅が広がります。
このブログでは、日本全国の醤油を探究し、その歴史や製法、風味や用途などを徹底解明します。
醤油に関する興味深い情報が満載ですので、ぜひ最後までお読みください。
醤油好きのあなたにとって、このブログは目からウロコの発見があるかもしれませんよ!

☆ページコンテンツ☆
種類
醤油、地域によっても特徴が異なります。
種類を知ることで、料理の味付けや食べ方の幅が広がります。
では、醤油はどのように分類されているのでしょうか?
ここでは、日本農林規格(JAS)による醤油の分類方法と、それぞれの醤油の特徴や用途を紹介します。
JASによる醤油の分類
JASは、日本農林規格等に関する法律(JAS法)に基づく「しょうゆの日本農林規格」です。
醤油を種類、製法、等級によって分類しています。それぞれの分類方法を見ていきましょう。
種類による分類
- こいくちしょうゆ:日本全国で親しまれている最も一般的な醤油です。塩味のほかに、深いうま味、まろやかな甘味、さわやかな酸味、味をひきしめる苦味を合わせ持っています。調理用・卓上用どちらにも幅広く使える万能調味料です。
- うすくちしょうゆ:関西で生まれた色の淡い醤油です。香りがおとなしく、塩分はこいくちより約1割多く含みます。素材の持ち味を生かすために、色や香りを抑えた醤油です。素材の色を美しく仕上げる炊き合わせやふくめ煮などの調理に使われます。
- たまりしょうゆ:主に中部地方で造られる色の濃い醤油です。トロ味と濃厚なうま味、独特な香りが特徴です。主な原料は大豆です。寿司や刺身などの卓上用に適するほか、照り焼きや佃煮などの調理用や加工用にも使われます。
- さいしこみしょうゆ:山口県柳井地方で生まれ、山陰から北九州地方にかけて多く造られてきました。他の醤油は食塩水で仕込むのに対し、生揚げしょうゆで仕込むため「再仕込み」と呼ばれています。別名「甘露しょうゆ」ともいわれます。刺身や寿司、冷奴など、主に卓上でのつけ・かけ用に使われています。
- しろしょうゆ:愛知県碧南市で生まれた、うすくちしょうゆよりさらに淡く琥珀色の醤油です。主な原料は精白した小麦と少量の炒って砕いた大豆です。味は淡白ながら甘味が強く、独特の香りがあります。色の薄さと香りを生かした吸い物や茶碗蒸しなどの料理に使われます。
製法による分類
JASでは、醤油の製法によって以下の3つに分けられています。
これらの製法は、商品ラベルの一括表示欄に記載されています。
- 本醸造方式:原料となる大豆と小麦を、麹菌や酵母、乳酸菌などの微生物の力によって、時間をかけて発酵・熟成させる方式です。麹菌がつくり出す酵素の働きで、原料大豆のたんぱく質をゆっくりアミノ酸に分解していきます。本醸造方式でつくった醤油は色、味、香りすべてにおいてバランスがとれているといえます。
- 混合醸造方式:本醸造方式でできた「もろみ」に、アミノ酸液(または酵素分解調味液、あるいは発酵分解調味液)を加え、1カ月以上熟成させる方式です。大豆などに酸を加え、加水分解してつくったものがアミノ酸液です。酸の代わりにたんぱく質分解酵素を用いた酵素分解調味液や、小麦グルテンを発酵、分解した発酵分解調味液を使用する場合もあります。
- 混合方式:本醸造方式でつくった生揚げ(きあげ)しょうゆに、アミノ酸液(または酵素分解調味液、あるいは発酵分解調味液)を加える方式です。
等級による分類
JASでは、「特級」「上級」「標準」の3等級が規定されています。
これらの等級はしょうゆのうま味の指標といわれる「窒素分」 の含有量や色度などで区分されています。
JASを受検し認証されたしょうゆはJASマークを商品に記載できます。「特級」「上級」「標準」の等級も合わせて記載されます。
醤油の種類別特徴と用途
それでは、具体的に各種類の醤油の特徴と用途を見てみましょう。
ここでは、JAS規格以外にも市場に出回っているさまざまな種類の醤油も紹介します。
こいくちしょうゆ
日本全国で親しまれている最も一般的な醤油です。塩味のほかに、深いうま味、まろやかな甘味、さわやかな酸味、味をひきしめる苦味を合わせ持っています。調理用・卓上用どちらにも幅広く使える万能調味料です。炒め物や煮物、スープやドレッシングなどの調理にはもちろん、おにぎりやお茶漬け、冷奴やおひたしといった卓上でのつけ・かけ用にも最適です。また、こいくちしょうゆの中でも、窒素分の含有量が特級より10%以上多いものは「特選」と表示することができます。さらに、特級の中でも窒素分が特級より20%以上多いものは「超特選」と表示することができます。これらは、こいくちしょうゆの中でも特にうま味が強いものです。
うすくちしょうゆ
関西で生まれた色の淡い醤油です。香りがおとなしく、塩分はこいくちより約1割多く含みます。素材の持ち味を生かすために、色や香りを抑えた醤油です。素材の色を美しく仕上げる炊き合わせやふくめ煮などの調理に使われます。また、うすくちしょうゆは麺類にもよく合います。そばやうどん、ラーメンなどのつゆに使うと、麺本来の風味を引き出します。さらに、うすくちしょうゆはお菓子作りにも活用できます。カラメルやクッキーなどに使うと、塩気と甘味のバランスが良くなります。
たまりしょうゆ
主に中部地方で造られる色の濃い醤油です。トロ味と濃厚なうま味、独特な香りが特徴です。主な原料は大豆で、小麦はごくわずかしか使いません。寿司や刺身などの卓上用に適するほか、照り焼きや佃煮などの調理用や加工用にも使われます。たまりしょうゆは色が濃いため、加熱するときれいな赤みが出ます。また、たまりしょうゆは甘みが強いため、砂糖やみりんなどの甘味料を少なめにすることができます。
さいしこみしょうゆ
山口県柳井地方で生まれ、山陰から北九州地方にかけて多く造られてきました。他の醤油は食塩水で仕込むのに対し、生揚げしょうゆで仕込むため「再仕込み」と呼ばれています。色・味・香りとも濃厚で、別名「甘露しょうゆ」ともいわれます。刺身や寿司、冷奴など、主に卓上でのつけ・かけ用に使われています。さいしこみしょうゆは甘みが強いため、そのまま使っても美味しくいただけます。また、さいしこみしょうゆは煮物や炒め物などの調理にも使えますが、色が濃いため、少量で十分な味わいになります。
しろしょうゆ
愛知県碧南市で生まれた、うすくちしょうゆよりさらに淡く琥珀色の醤油です。主な原料は精白した小麦と少量の炒って砕いた大豆です。味は淡白ながら甘味が強く、独特の香りがあります。色の薄さと香りを生かした吸い物や茶碗蒸しなどの料理に使われます。また、しろしょうゆはお菓子作りにも活用できます。カステラやプリンなどに使うと、色が変わらずに風味が増します。
あまくちしょうゆ
醤油の原料として認められている砂糖類や甘味料などを加えた醤油です。色はこいくちしょうゆよりもやや淡く、甘味が強く、塩分が低めです。主に卓上でのつけ・かけ用に使われます。お好み焼きやたこ焼き、焼きそばなどの関西風の料理に合います。また、あまくちしょうゆはお菓子作りにも活用できます。大福やどら焼きなどの和菓子に使うと、甘さが引き立ちます。
うまくちしょうゆ
醤油の原料として認められている砂糖類や甘味料などを加えた醤油です。色はこいくちしょうゆよりもやや淡く、甘味が強く、塩分が低めです。主に卓上でのつけ・かけ用に使われます。お好み焼きやたこ焼き、焼きそばなどの関西風の料理に合います。また、うまくちしょうゆはお菓子作りにも活用できます。大福やどら焼きなどの和菓子に使うと、甘さが引き立ちます。
だししょうゆ
醤油にかつお節や昆布などのだしを加えた醤油です。色はこいくちしょうゆよりもやや淡く、だしの香りと旨味が特徴です。主に卓上でのつけ・かけ用に使われます。刺身や寿司、冷奴などの和食に合います。また、だししょうゆは調理にも使えます。煮物や炒め物などに使うと、だしを取る手間が省けます。
昆布しょうゆ
醤油に昆布を加えた醤油です。色はこいくちしょうゆよりもやや淡く、昆布の香りと旨味が特徴です。主に卓上でのつけ・かけ用に使われます。刺身や寿司、冷奴などの和食に合います。また、昆布しょうゆは調理にも使えます。煮物や炒め物などに使うと、昆布を入れる手間が省けます。
粉末しょうゆ
醤油を粉末化したものです。色は茶色で、粒状または粉状です。麺類のスープやカレーなどの調味料として使われます。また、粉末しょうゆは保存性が高いため、非常食や携帯食としても便利です。
醤油は一見同じように見えても、実はさまざまな種類があります。
それぞれの醤油に合った料理や食べ方を知ることで、食の楽しみが広がります。
ぜひ、自分の好みに合った醤油を見つけてみてください。

日本各地のご当地醤油
醤油は日本全国で愛されている調味料ですが、その味や特徴は地域によってさまざまです。
醤油の地域差は、原料や製法、気候や食文化などの要因によって形成されてきました。
ここでは、日本各地のご当地醤油の違いを紹介します。
北海道の醤油
北海道では、関東風のこいくちしょうゆが主流です。しかし、北海道には独自の醤油もあります。そのひとつが「めんみ」と呼ばれる濃縮つゆです。これは、しょうゆに昆布やかつお節などのだしを加えたもので、卓上でのつけ・かけ用に使われます。北海道では、共働きが多く調理に時間をかけない習慣があるため、簡便で手軽な調味料として受け入れられたと言われています。また、北海道産の昆布を使用した昆布しょうゆも人気があります。
東北の醤油
東北では、混合醸造方式で作られたやや甘いしょうゆが多く使われています。特に沿岸部では、魚介類と合わせるために甘味が強いものが好まれています。一方、内陸部では関東風のこいくちしょうゆも使われています。また、秋田県ではイカの内臓やイワシを使った魚醬「しょっつる」が作られており、これも醤油と同様に調味料として使われます。
関東の醤油
関東では、本醸造方式で作られたこいくちしょうゆが主流です。これは、江戸時代中期に関東で生まれたもので、原料や製品の水運に便利な利根川水系に沿って一大産地を形成しました。関東風のこいくちしょうゆは、甘味料を使用しないすっきりした味わいが特徴で、そばや天ぷら、うなぎの蒲焼きなどの江戸料理と相性が良いとされています。主な生産地は千葉県野田市や銚子市です。
中部・北陸の醤油
中部・北陸では、こいくちしょうゆと混合醸造方式で作られた甘いしょうゆが使われています。特に愛知県や岐阜県では、豆みその製造過程で生まれた色の濃いたまりしょうゆと、小麦を主原料とする色の淡いしろしょうゆを作っています。たまりしょうゆは、「ひつまぶし」や「きしめん」「伊勢うどん」などの郷土料理に使われています。しろしょうゆは、「吸い物」「茶碗蒸し」など、素材の色を生かしながら、しょうゆで味付けする料理に使われています。また、石川県ではイカの内臓やイワシを使った魚醬「いしる」を作っています。
近畿の醤油
近畿では、うすくちしょうゆが主流です。これは、江戸時代に兵庫県龍野市で生まれたもので、素材の色や繊細な味わいを邪魔しないように色や香りを抑えたものです。うすくちしょうゆは、塩分がこいくちしょうゆより高いことが多く、使用量が少なく済むため、色合いを美しく仕上げることができます。京料理や炊き合わせなどの調理に使われます。また、うどんやそばのつゆにもうすくちしょうゆが使われるため、色が薄いです。
中国・四国の醤油
中国・四国では、九州北部の甘いしょうゆが移入したことにより、やや甘い混合しょうゆが多く使われています。特に山口県では、生揚げしょうゆで仕込んだ色・味・香りとも濃厚なさいしこみしょうゆが作られており、刺身や寿司などの卓上用に使われています。また、地元産の牡蠣エキスを使用した牡蠣しょうゆも作られています。一方、香川県小豆島では、関東と同様に甘味料を使用しない本醸造のこいくちしょうゆが使われており、讃岐うどんのつゆには混合のうすくちしょうゆが使われています。
九州・沖縄の醤油
九州・沖縄では、甘味のある混合しょうゆが主流です。特に九州南部では、甘味の強いものが好まれています。これは、砂糖やステビアなどの甘味料を加えたもので、お好み焼きやたこ焼きなどの関西風の料理に合います。また、九州はうすくちしょうゆの生産も多く、料理によって特徴の異なるしょうゆを使い分けています。沖縄では、「アンマー」と呼ばれる黒糖入りの甘いしょうゆが作られており、「チャンプルー」や「そーきそば」などの郷土料理に使われています。
以上が、日本各地のご当地醤油の紹介でした。
醤油は一見同じように見えても、実はさまざまな種類や特徴があります。
また、それぞれの醤油に合った料理や食べ方を知ることで、食の楽しみが広がります。

各地の醤油メーカー
醤油は日本の代表的な調味料ですが、その製造にはさまざまなメーカーが関わっています。
日本には1000社以上の醤油メーカーがあり、その中でも特に有名なものを紹介します。
大手メーカー6社
- キッコーマン:千葉県野田市に本社を置く、日本最大の醤油メーカー。国内外で幅広く展開しており、海外では「キッコーマン」といえば醤油の代名詞となっています。また、こいくちしょうゆを主力としていますが、うすくちしょうゆや甘口しょうゆなども製造しています。
- ヤマサ醤油:千葉県銚子市に本社を置く、日本で2番目に大きな醤油メーカー。江戸時代に「最上しょうゆ」の称号を得た歴史あるメーカーで、こいくちしょうゆやうすくちしょうゆなどを製造しています。
- 正田醤油:群馬県館林市に本社を置く、日本で3番目に大きな醤油メーカー。業務用醤油としての利用が多く、加工品として多くの人が食べています。こいくちしょうゆや甘口しょうゆなどを製造しています。
- ヒゲタ醤油:東京都中央区に本社を置く、日本で4番目に大きな醤油メーカー。江戸時代に「最上しょうゆ」の称号を得た歴史あるメーカーで、こいくちしょうゆやたまりしょうゆなどを製造しています。
- マルキン醤油:香川県小豆郡小豆島町に工場を置く、日本で5番目に大きな醤油メーカー。木桶仕込みの天然醸造醤油を作る数少ないメーカーで、こいくちしょうゆや生しょうゆなどを製造しています。
- ヒガシマル醤油:兵庫県たつの市に本社を置く、日本で6番目に大きな醤油メーカー。うすくちしょうゆの最大手で、京料理や炊き合わせなどに使われます。うすくちしょうゆやこいくちしょうゆなどを製造しています。
準大手メーカー9社
- イチビキ:愛知県名古屋市熱田区に本社を置く調味料メーカー。赤みそや「赤から」鍋スープで知られていますが、醤油も安定した人気があります。溜(たまり)醤油を主力としています。
- ワダカン:青森県十和田市に本社を置く調味料メーカー。りんごやにんにくなどの特産品を使った醤油や味噌などを製造しています。
- フンドーキン醤油:大分県臼杵市に本社を置く調味料メーカー。豆腐や納豆などの発酵食品との相性が良い醤油や味噌などを製造しています。
- ヤマモリ:三重県桑名市に本社を置く調味料メーカー。うどんやそばのつゆや、お好み焼きやたこ焼きのソースなどを製造しています。
- 富士甚醤油:大分県臼杵市に本社を置く調味料メーカー。色が濃いが塩分は低いという特徴があります。
- 津軽味噌醤油:青森県南津軽郡大鰐町に本社を置く調味料メーカー。昔ながらの木桶仕込みで作られており、風味豊かです。
- サンビシ:愛知県豊橋市に本社を置く調味料メーカー。発酵期間が長く、コクと旨みが強いという特徴があります。
- 日本丸天醤油:兵庫県たつの市に本社を置く調味料メーカー。昔から変わらぬ木桶仕込みで作られており、香り高いです。
- キノエネ醤油:千葉県野田市に本社を置く調味料メーカー。有機栽培された大豆と小麦を使って作られかれており、安心・安全です。

おわりに
今回は、「醤油の違いを徹底解明!日本全国の醤油を探究!」というテーマで書きました。
そして、醤油は日本の食卓に欠かせない調味料ですが、その製造方法や味わいは地域やメーカーによって大きく異なります。
また、醤油の違いを知ることで、料理の味付けや食べ方にも変化が生まれるかもしれません。
ぜひこの記事を参考にして、色々な醤油を楽しんでみてください。
また、この記事では紹介しきれなかった醤油に関する情報もたくさんありますので、興味のある方はぜひ自分で調べてみてください。
醤油の奥深さに驚くことでしょう。
このブログでは様々な食に関する記事を書いています!
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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!
